1960年代ロック名盤 ローリング・ストーンズ「BEGGARS BANQUET/ベガーズ・バンケット」

20世紀のロック

こんにちは。ガオランです。現代に聴いてほしい20世紀ロックの名盤を紹介します。今回は、ローリングストーンズの「BEGGARS BANQUET/ベガーズ・バンケット」です。

1960年代の後半には様々な優れたロックアルバムがリリースされています。ビートルズは最後に「アビイ・ロード」というロック史に輝く大名盤を生み出しました。また、レッドツェッペリンは「レッド・ツェッペリン I」にて鮮烈なデビューを果しました。

しかし、その中でも個人的には最も好きなアルバムがこの「ベガーズ・バンケット」です。

ローリング・ストーンズ

1962年に結成し、今なお現役を続けるロックバンドのレジェンドで、今年で結成60周年を迎えます。残念ながら昨年にドラムのチャーリー・ワッツが亡くなりました。

もともとはブルースやR&Bのカバーバンドとしてスタートしましたが、ビートルズやボブ・ディランの影響を受け、徐々にオリジナル曲を書き始め、ビートルズと並ぶロックバンドとなります。

音楽の特徴はブルースやR&Bをベースにした、ラフでルーズなロックンロールと言われていますが、個人的には良い意味でのアクの強さが最大の魅力だと思っています。決してビートルズのように教科書にも載るような万人受けする音楽ではありませんが、その独特なグルーヴ感は一度はまると抜け出せなくなる魅力があります。

ブライアン・ジョーンズ

ストーンズの創設者であり初期のリーダーです。しかし、ミックジャガーとキースリチャーズが音楽的な才能を開花させていくとともに、バンド内での立場を失い、ドラッグに溺れるようになります。そして、1969年にストーンズを脱退後に、自宅のプールで溺死してしまいます。27歳の若さでした。

次作の「レット・イット・ブリード」の作成中にブライアンが脱退するため、ギタリストとしてブライアンが参加したのは、「ベガーズバンケット」が最後となります。

特に、2曲目の「ノー・エクスペクテーション」では哀しくも美しいスライドギターを聴かせてくれます。

アルバム「ベガーズ・バンケット」

1968年リリースにリリースされた、ストーンズを代表する名盤です。この後に発売される、「レット・イット・ブリード」、「スティッキーフィンガーズ」、「メインストリートのならず者」の4枚はストーンズの黄金期と言われています。いずれも甲乙つけがたい名盤ですが、私が一番好きなのは「ベガーズ・バンケット」です。

まず、このアルバムではアコースティックギターの曲も多く、ロック色を押し出した作品ではありませんが、静かさの中にも独特な空気感や凄味が存在します。

また、どんなに優れたアルバムでも数曲の繋ぎの曲は存在しますが、このアルバムには全くと言っていいほど隙が無く、全曲が素晴らしいのです。

中でも、現在でもライブには欠かせない、「悪魔を憐れむ歌」でのミックの歌詞はロックを比類なきレベルに押し上げたといっても過言ではありません。

If you meet me, have some courtesy, have some sympathy, and some taste; use all your well-learned politesse, or I’ll lay your soul to waste.
「私の前では丁重さ、憐れみ、分別を示しなさい。そして、最大限の礼儀を尽くしなさい。さもなくば、私はあなたの魂を滅ぼすであろう」

SYMPATHY FOR THE DEVIL (訳 ガオラン)

なお、「悪魔を憐れむ歌」はライブでの定番曲でもあるため、ライブでの名演も数々存在します。中でも、ストーンズ初来日時の1990年のライブは最高です。当時私は高校生だったので、TVで鑑賞しましたが、ミックのパフォーマンスは本当に悪魔のようでした。

ラストを飾る「地の塩」も素晴らしい名曲です。こちらは、1988年のアトランタ公演でのガンズのアクセルとイージーと共演したライブバージョンも素晴らしいので、機会があればブルーレイやDVDの購入をお勧めします。

このアルバムの空気感はこの時代だからこそ作りえた唯一無二のものです。私が初めてこのアルバムを聴いたのは、30年以上前ですが未だに愛聴しています。21世紀の現代だからこそ、是非聴いてほしいアルバムです。

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